ラダック・マルカバレー、トレッキング記① 徒歩でしか行けない世界。

動悸息切れの先に待つ、標高5300mの世界。Markha Valley(マルカ谷)トレッキング記

こんにちは、
Michi(@michiko_photography)です。

 

前回の記事で大好きな地、
インド ラダック/ラダークについて書きました。

インド

これまで訪れた場所でどこがよかった?の答えは、インド| Ladakh(ラダック・ラダーク) こんにちは、Michi(@michiko_photography)です。 「色んな国を旅して[…]

 

ラダック滞在中に訪れた場所

Markha Vally/マルカバレー(トレッキング)

Pangong(バンゴン湖)とその周辺

Dah Hanu(ダー ハヌー)

Likir(リキル/リカー)

Leh(レー)でノマドワーク 

 

酸素が薄い山岳地帯での
5日間のトレッキング(特に2日目しんどかった)。

徒歩か動物としか
たどり着けない場所に暮らす人々との出会い。
そこに広がる見たことのない絶景。

 

今回は、
自分の知らない世界を広げてくれた、
最高の5日間マルカトレッキング旅行記を書いてみます。

 

 

Markha Vally|マルカバレー トレッキング、使ったルート

 

マヌカ谷トレッキングは、
ラダックの中で最も有名で人気のあるトレッキングルート。

Hemis National Park(ヘミス国立公園)
内に位置します。

 

へミス国立公園の場所

 

 

2-3日のショートコースから、
数週間-数ヶ月と長くトレッキングをする人、
など楽しみ方は色々。

私たちは、
ツアー会社をやってる友達にも相談して、
5日間のトレッキングを選びました。

 

電波がない環境で
大活躍してくれるアプリ:Mapsme(マップスミー)

 

 

5泊6日で直線距離66km。
1日10kmない位。うん、このくらいならいけそう!
と、思っていましたが色々あって、
結局2日目に23-4km歩き、みんなヘトヘト。
1日繰り上げて4泊5日のトレッキングとなりました。

 

 

トレッキング前に準備した物

✅荷物はできるだけ軽く。
✅夜は寒いから防寒具も忘れずに。
✅ご飯は全部付いてくるから、おやつと水筒だけ持つ。
✅着替えは上だけ2,3枚。

 

 

中継地点/泊まった場所

初日:Skyu/Skiu
2日目 :Markha(マルカ)
3日目:Hankar
4日目:Konmaru La 周辺
5日目:Chogdo(チョグド)

で、ゴール!

 

 

 

マルカトレッキング1日目|総移動距離9km。

出発地点Leh(レー)を、
朝9時頃出発。

友達(写真左)のお店の前で
行ってきますの写真撮影。

 

トレッキングの開始地点、
Chilling(チリング)までは車で3-4時間
昼頃無事到着し、いよいよトレッキング開始です。

 

Chilling(チリング)の場所

 

「これから毎日出発前と最後、
写真撮ってどれだけヘトヘトか比べてみよ〜」

と話しながら、もちろんみんなまだ元気です。
出発地点で記念撮影。

 

 

 

トレッキング初日は9kmの道のり。
標高3500m強の場所から見る
空と山々を堪能しながら歩きます。

 

 

まだシーズン始まったばかりなので、行き交う人はまばら。

 

歩き始めて数キロ。
1つ目の集落を見つけた時は
「文明だ!」という感動。

 

 

 

 

村の入り口で記念写真。

 

 

初日の宿泊地: Skyu|Skiu

 

平坦で歩きやすい道だったので、
余裕たっぷり15時すぎに初日の宿に到着しました。

おうちの一室を貸し出し、
ご飯も出してくれるホームステイスタイルです。

初日の宿は【Skyu/Skiuk】という村の端っこ。
家が数件の小さな集落です。

 

 

 

少し歩くと修道院がポツポツとあります。

 

 

 

僧侶達は基本大きな修道院で暮らしていて、
行事がある時だけ帰ってくるんだそう。

 

 

ホームステイ先

マルカトレッキングでは、
約6km置きに、
ホームステイのおうちや、
キャンプ場があります。

 

おうちの前に
「公共機関公認のホームステイです!」
みたいな看板をよく見ました。

公認じゃないと、
本来営業しちゃいけないのかは謎です。
ここにも闇民泊があるのか。。

 

 

宿はシンプルですが、綺麗にされてて、気持ちよかった。

 

 

何よりママが可愛い!
そしてはんが最高においしい
ラダックの家庭料理を、
お腹いっぱい食べました。

 

 

 

ところでラダックの女性って
みんな声が似てます。
声が高め。
言語で声の高さが変わるって
確かにあるなぁと1人関心していました。
(私は日本語だと声が高くなる/英語だと声が低くなる)。

 

 

 

チャーミングなママとパパ(写真上)、
子供は息子さんが2人だそうで、どちらも10代。
今はLeh(レー)にある寄宿舎にいて、

冬になったら帰ってくるの。
寂しいけど、ここに住んでたら仕方ないわね

と教えてくれました。

 

 

手作りご飯と、
夜の星空を楽しんで明日もあるので早めの就寝。

 

ところでラダックのトイレ、
基本ぼっとん(真ん中に穴が空いてるだけ)です。
排泄物はそのままダイレクトに自然に返ります。

 

 

 

朝までぐっすり。

 

 

マルカトレッキング2日目:総移動距離23km

 

2日目の朝、再び美味しい朝食と
ランチのお弁当を持たせてくれて、
記念撮影して出発。

 

 

 

”2日目が一番きついよ”

とすっかり仲良くなったガイドの友達と、
ツアー会社をしている友達に言われてたので、
覚悟はしていましたが、
2日目本当にきつかった。


坂道が多くなり、
酸素が薄いので息切れがすごい

6km歩いた時点で休憩。

 

 

 

 

やれやれと一息ついて、
ラダックの名産アプリコットの種
をおやつに。

 

 

私以外の女子2人は、
トレッキングに慣れている事もあってまだ余裕そう。
ランチの休憩まで自分のペースで
空や景色を観て気分転換しながらゆっくり歩きます。

 

 

 

別の旅で出会った旦那さんの知恵を借り、
落ちていた枝を杖に歩きます。
このアップダウンがまたきつい。

 

 

この後ろの岩のエネルギーがすごかった。

 

 

 

ガイドから聞く、ラダックの話。

ガイドの友達が、
付き合ってゆっくり歩いてくれたので、
色々な話ができました。

歴史の話になったので、

"中国のチベット侵略時、
ラダックはどうだったの?"

と聞いてみました。

 

ーーーーーー

「チベットが中国から侵略を受けた時、
もちろんラダックにもその波がきたんだ。
チベットとラダックは交流が深かったし、
ラダーキーの容姿をみて、

『あなた達はインド人の顔つきじゃないだろう。
中国、東アジア人だ。』って。


当時のラダーキー(ラダックに住む人々)は
農民がほとんどで、

インド軍の到着も遅れてたから、
少しの武器と戦いに慣れてないほんの少しの軍隊、
後はみんな斧や鎌で抗戦したんだ。

けどそんな状態で中国軍に勝てるわけはないから、
たくさんの人が死んだよ。
インド軍の到着があと少し遅れていたら、
ここも中国になっていたかもしれない。」

ーーーーーー

 

はるか昔ではなくて、
たった数十年前の話です。

 

 

そしてラダック生まれの彼、
人生でまだ一度も海を見た事がないそうで、

海ってどんな匂い?

と聞かれたのがかわいかった。
島国生まれの日本人からすると、
海がない日常って不思議ですね。

 

 

 

15km超えてどんどんつらくなる。

素晴らしい景観に元気をもらいつつ、
歩き続けます。
15km超えたあたりから、
かなりきつくなってきました。

 

とにかく坂がしんどい。

 

 

ここからは1時間置きに、
1回の休憩をはさんでエネルギー補給。

 

 

 

途中大きめの川も何度か渡りました。
冷たくて気持ちがいい。

 

 

夜はかなり冷え込みますが、
日中は太陽の照り返しがすごいので、
冷たい水でリフレッシュ。

 

 

細い道→アップダウンのある坂→
大きく広がるエリアと歩き続けます。

 

ここへきて当初泊まるはずだった
集落のホームステイが満室。翌日の目的地となるはずだった、
Markhaまで歩く事に。

20kmほど歩くと、
もうちょっと無理かも..というモードが
女子3人に漂い始めます。

ガイドの友達に励まされ、
なんとかMarkhaに到着。

 

2日目の宿泊地:Markha(マルカ)

 

さらに泊まろうとしていた
ホームステイ先がいっぱいだったので、
追加で2,3km歩くと、
すごい景色が待ってくれていました。

 

 

 

この景色見せられたら、
疲れも一気に吹き飛びます。
農作業していたラダーキー達に
混じって農作業させてもらったり。

 

 

 

歌いながら畑を耕します。

 

 

バターティー飲みながら、
色んな話を聞かせてもらいました。

 

 

 

 

 

Marka Valleyに住む人々にその暮らしについて聞いてみた

 

徒歩か、動物に乗ってしか辿り着けないこの場所
一番大きな都市Leh(レー)へは、
歩いて2日間の道のりです。

仲良くなったマルカの人々に、
ここで暮らす喜びと大変さについて聞いてみました。

 

 

【マルカで暮らす大変さ】

 

一番大変なのは子供たちの教育。
ここには小さな学校しかないから、
子供達を小さいうちから、
Leh(レー)にある寄宿舎に送らないといけない。

そうなると子供たちは
道が閉ざされる冬の間しか家に帰ってこないんだ。
寂しいけど子供たちには教育を受けさせたい。
それに生活が厳しいから、
若い男たちはみんなLeh(レー)へ
出稼ぎに行って冬しか帰ってこない。
村には女と老人と小さい子供しか残らない。
正直経済的に厳しいよ。
車が通れる道が早くできてほしいと思ってる。」

 

 

 

 

あと数年で生まれたこの土地を離れ、
Leh(レー)の寄宿舎へ入る子供達。

ラダックで出会う子供達は落ち着いていて、
考え方がしっかりしているなぁと思っていました。

小さいうちに親元を離れるので、
自立心が培われて、思いやりのある子になるんですね。

 

 

 

【マルカで暮らす喜び】

 

「600年ほど前に、
侵略から逃れて、はるか北から
始めてこの土地に辿り着いた、
先祖から受け継いだ土地を守り続けている事。
後は秋に、
年に一度の大きなお祭りがあるんだ。
それが毎年の楽しみ!」

 

 

 

 

 

 

2日目の宿も素晴らしかった。
広いリビングに、整理整頓されたキッチン。
ここで食べさせてもらった
ヤギのバターが人生で食べたバターの中で
一番美味しかった。
最高でした。

 

ここでしか食べられないので、
これを食べる為にまた戻って来たいと思うほどの逸品。
風味といい、コクといい、もう最高。

 

 

 

 

 

 

 

3日目の夜は疲れ果てているのに、
空気が薄いせいか、
すぐに寝付けずつらかったです。

なんとか眠りにつき、
翌朝は少し疲れも取れて、
またランチを持たせてもらって出発です。

 

 

書きたい事がありすぎて長文になってしまったので、
トレッキングの後半は次の記事で 🙂

マルカトレッキング後半②

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【マルカトレッキングに行く前に】おすすめの本

わかるようでわからなかった、
仏教の多様な世界をわかりやすく説明してくれる、
良本です。

すらすら読めてしまうので、
おすすめ!

 

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