映画で英語学習:"Three Identical Strangers" (全く同じ三人の他人) レビュー
こんにちは
Michi(@michiko_photography)です。
先日、
”Three Identical Strangers”
(全く同じ三人の他人)
というドキュメンタリー映画を観ました。
【Three Identical Strangers】
「全く同じ三人の他人」は、
生まれてすぐ養子に出され、
19年間自分たちが三つ子だと知らずに
育った三人の男の子達が偶然の再会を
果たした後を追ったドキュメンタリー映画です。
そして、
という永遠のテーマを
私たちに投げかけてくれる
とても興味深い作品でもあります。
今回はそんな、
”Three Identical Strangers”
(全く同じ三人の他人)を観た感想、
ドキュメンタリーの中で使われている英語と
共にまとめてみたいと思います。
「全く同じ三人の他人」あらすじ(ネタバレあり)
19年間全くお互いの存在を知らずに、
別々の家庭で育てられた3つ子、
Eddy、BobbyそしてDavid。
物語は19歳のBobbyの、
コミュニティ・カレッジ(2年制の公立大学)
入学初日に遡ります。
All these people are coming up to me saying、
“Hi, How are you?”
“How was your Summer?”みんなが俺のところにきて、
「元気?」
「夏はどうだった?」と聞くんだ。People are extremely friendly to me.
みんな極端にフレンドリーだった。- Bobbyのインタビュー。
強調したい時によく使われます。
例)This movie is extremely good.
=この映画やばい(めちゃくちゃ良い)。
Eddyの良き友人でEddyが
養子だと知っていたMichealは、
Bobbyを見てすぐに気づきます。
”It was his double.”=
「Eddyの双子の片割れだ」
そして、Bobbyに聞きます。
“Were you adopted?”=
「君は養子?」
Bobby: “Er…Yes.”
ボビー: 「え、うん。」
Micheal: ”Is your birthday July 12th?”
マイケル: 「誕生日は7月12日?」
そうだと答えるBobbyに、
Michealはこう言います。
“You not gonna believe this. You have a twin brother. You have twin.”=「信じないかも知れない。君には双子の兄弟がいる。君は双子だ。」
Eddy・Bobby・David、三つ子が19年振りの再会。
”Oh my god. ついてきて!”
すぐにBobbyを連れて公衆電話へ行き、
Eddyに電話をかけるMicheal.
そしてBobbyは初めて3つ子の兄弟、
Eddyと会話します。
Bobby: ”Hi Eddy.”
Eddy: “Yes.”
But it was my voice that said “Yes.”ボビー: 「ハイ」
エディー: 「イエス」
でも「イエス」と言ったその声は、
俺の声だったんだ。- Bobbyのインタビュー。
”Sometime when you are just having a dream,
you know this can’t be real, this can’t be real.”=
「時々夢を見ている時、
これがリアルなワケないって知ってるだろ。
これが現実なワケない。」
すぐに車でEddyの家へと向かう、
BobbyとMicheal。
見事再会を果たしたBobbyとEddy。
そのドラマチックなストーリーは
すぐにメディアに取り上げられます。
そして二人の記事を見たDavid...。
"I think I might be the third.”=
「俺は三人目かもしれない。」
こうして実は双子ではなく三つ子
だったことが発覚。
19年振りに会った3つ子の三人。
興奮冷めやらぬ中、再会を喜び、
お互いを知っていきます。
三つ子は英語で
”Triplets”=トリプレット。
*3人目の存在を知った際に、
Eddyの母が言った一言、
”Oh my god, they’re coming out of the woodwork!”
"come out of woodwork"は
「突然(ぞろぞろ)現れる・出てくる」 という意味。
おもしろい表現してますね。
三人はなぜ三つ子である事を隠されていたのか。
三人は、小児精神科医の研究材料として使われていた。
本来なら、
養子縁組が組まれる際、
子供の重要な情報は全て養子先の家族に
開示されるはず。
三人の養子縁組を担当した
ルイーズワイズサービスと呼ばれる
養子縁組機関は何故こんなに重要な事実を
家族に告げなかったのか。
ピーター・ノイバウアー博士による
研究材料として三人を使う為
だったことが発覚します。
それぞれの家庭には、
同じく養子として育てられた年上の姉がいるのも、
三つ子がそれぞれ、
リッチ、中級、ブルーカラーの家庭に送られたのも
全て研究の為に仕組まれていたのです。
「養子縁組された子供の経過観察」という理由で、
三人はそれぞれに11才頃まで、
- IQテスト
- 心理分析
- 長時間にわたるビデオ収録
などのチェックを定期的にされていました。
まさに実験室のネズミです。
Bobbyもドキュメンタリーの中で
「まるでナチだ」と言っています。
一体何の研究を行っていたのか、
そしてその研究結果が
未だ公表されていない事です。
研究は、精神病患者の治療法発見の為だった?
ドキュメンタリーの中で、
調査を進めていくと、
実は3人の実母は軽い精神病を患っていた
ことが分かります。
そして同じように
研究材料にされていた他の双子たちの実母も
精神病を患っていたという事も
分かりました。
後に精神病を患う事になるEddyは、
三人の中では1番リッチなファミリーで、
厳しく、規律正しい父親の元で育てられました。
しかしEddyの父親は、彼なりのやり方で
愛情をたっぷりかけてEddyを育てていたことが、
彼のインタビューから伺えます。
EddyのDNA的性格と合わなかっただけなのか。
”人間の性格は遺伝子と育った環境、
どちらが強く影響するのか?”
ピーター・ノイバウアー博士は、
この問題を紐解く事で、
精神病患者の治療法を
見つけ出そうとしていたのでしょうか。
しかし研究結果は、
イェール大学に機密文書
として保管され、
2066年まで
誰も見ることが出来ません。
=つまり謎に包まれたまま。
それはなぜなのか...。
人間の根元に関わる、
何か重要な事実が発覚した為に
隠されているのか。
精神病が治ると損をする製薬会社の力なのか。
それとも自分の研究が実は全く間違っていた事に
気づいたピーター・ノイバウアー博士が
それを隠蔽しようとしているのか。
真相は闇の中です。
このドキュメンタリーを観た後、
遺伝子と環境。性格形成には
どちらが強く影響するのか。
私なりの考えた結論は、
あるが、育てられ方(環境)で
人間性は大きく変わるのではないか。”
という事です。
こちらは1980年当時の3人のインタビュー。
食の好みも、女の子のタイプも、
吸っているタバコも全部一緒。
好きな色も一緒。仕草も似ています。
例えば、
「食の好みが似ている、
好きな女性のタイプが似ている。」
食べ物に関しては、
自分の体不足しているものを補おうと、
好みの女性に関しては、
より良いDNAを子孫に残そうと相手を本能的に
選んでいるように感じます。
「似せようともしていた。」と話しています。
そして性格に関して言えば、
ドキュメンタリーやインタビューを見ていると、
明らかに1番明るいのは、
ブルーカラーといわれる移民の家族、
特に愛情たっぷり明るいパパに育てられたDavid。
*三つ子である事が発覚後、
「息子が三人に増えた!」
と大喜びしていたという、
Davidの肝っ玉父さん。
そして直近でEddyの成長を
見守っていたEddyの叔母は、
”育った環境で遺伝子的な性格は克服できる。”
と答えています。
(=「リンゴが木の周りにしか落ちないように、
子の性質や能力は親に似るものだ。」という英語の例え。)
これは、遺伝子的に繋がりのある親子だけでなく、
血縁関係のない親子にもいえるのではないでしょうか。
Davidがとても明るい男性に育っているように、
そしてEddyの叔母の言うように、
環境や育てられ方で個人の人間性は、
十分変わる可能性があるのではないかと私も考えます。
よく使われている
”Nature と Nurture”という単語。ここでいう、
"Nature"はDNA/遺伝子の事を指し、
"Nurture"は、養育つまり、
生まれ育った環境の事を指しています。

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ドキュメンタリーが発表された後の反響。
このドキュメンタリーが発表された事で、
同じように離れ離れになっていた双子たちが
出会うきっかけになった事は素晴らしい結果だったと
EddyとBobbyは後のインタビューで答えています。
そしてドキュメンタリーの反響から、
研究結果の一部も開示されました。
(個人を判別できるような情報と、
研究結果の重要な情報は除外。)
しかしながらこういった形で、
個人を研究材料として
扱っていた事へのショックは
やはり計り知れません。
同じ環境で、研究材料にされる事なく
育っていたらどんな人生になっていたか。
医療倫理観についても、
深く考えさせられるドキュメンタリー作品でした。
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